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フリースクールとはなにか?定義や多様な学校タイプを解説!

 

フリースクールは、一般的な学校制度に適応しづらい、あるいはさまざまな理由で通常の学校に通うことが難しい子どもたちにとって、「代替的な教育の選択肢」として存在しています。

本記事では、フリースクールの基本的な定義から始め、多様な学校タイプや教育方針について解説していきます。

お子さんが自身の可能性を存分に発揮できるような学校を探している親御さんはぜひ参考にしてみてください。

 

【定義】フリースクールとはなにか?

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フリースクールとは、通常の学校教育に馴染めない子供たちや、さまざまな理由で学校に行けない子供たちを支援するための「代替教育機関」です。

法的な義務教育の枠組みにとらわれず、より自由な教育カリキュラムや環境を提供しています。

フリースクールは、生徒一人ひとりのニーズに合わせて柔軟にカリキュラムが組まれ、学習スタイルやペースを自分で選べるため、自己実現や自立を促進する場となっています。

日本では、「フリースクール」という名称が広く用いられていますが、フリースクールに公的な定義は存在しません

多くのフリースクールは、NPO法人や民間の教育団体によって運営され、教育委員会のサポートを受けることもあれば、完全に独立している場合もあります。

フリースクールは学び直しを求める生徒たちに対して、一人一人の興味や才能を尊重した教育を行い、社会的スキルや生活スキルの向上を図ることも目指しています。

フリースクールが重要視しているのは、単に学問の知識を教えるだけでなく、生徒が社会に出て自信を持って生きていくための支援を行うことです。

そのため、教育内容もアカデミックなものから、ライフスキル、人間関係の構築、感情のコントロール方法など、より広範なものに及びます。

 

フリースクールの法的位置づけと公的支援

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フリースクールは、学校教育法に基づいた公的な学校ではないため、国からの定期的な補助金を受けることはできません

そのため、運営資金の多くは民間の寄付や参加者の自己負担に依存しています

文部科学省の統計によれば、フリースクールの利用にかかる費用は、全国平均で月額約3.3万円です。

これには教材費や活動費が含まれていることが一般的ですが、施設によって費用の内訳は異なります。

 

また、フリースクールの生徒が公的な学校を休学中である場合、フリースクールの出席が認められると、学籍を維持しながらフリースクールでの学びを続けることが可能です。

文部科学省は、「一定の要件を満たす場合に,当該施設において相談・指導を受けた日数を指導要録上出席扱いとすることができることとする。(一部略)」と公表しています。

フリースクールの通学で出席扱いとなる要件は以下の通りです。(一部略)

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(1)保護者と学校との間に十分な連携・協力関係が保たれていること。

(2)当該施設は,教育委員会等が設置する教育支援センター等の公的機関とするが,公

的機関での指導の機会が得られないあるいは公的機関に通うことが困難な場合で本人

や保護者の希望もあり適切と判断される場合は,民間の相談・指導施設も考慮されて

よいこと。

ただし,民間施設における相談・指導が個々の児童生徒にとって適切であるかどう

かについては,校長が,設置者である教育委員会と十分な連携をとって判断するもの

とすること。

(3)当該施設に通所又は入所して相談・指導を受ける場合を前提とすること。

(4)学校外の公的機関や民間施設における学習の計画や内容がその学校の教育課程に照

らし適切と判断される場合には,当該学習の評価を適切に行い指導要録に記入したり,

また,評価の結果を通知表その他の方法により,児童生徒や保護者,当該施設に積極

的に伝えたりすることは,児童生徒の学習意欲に応え,自立を支援する上で意義が大きいこと。

出典:「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」令和元年10月25日

 

上記のフリースクールの出席認定は、教育委員会がそれぞれの生徒の状況を考慮し、フリースクールでの活動を公教育として一定の認定をするものです。

これにより、フリースクールでの学びが公的な教育の一環として認められ、子供たちは無理なく教育を受け続けることができます。

関連記事:フリースクールの費用はどれくらい?学費相場や学校種類別の料金の違いを解説!

 

フリースクールが増えてきた背景

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フリースクールが増えてきた背景には、教育ニーズの多様化や学校環境への適応困難な生徒が顕在化してきたことが主な要因として挙げられます。

近年、従来の教育システムがすべての子供たちの個性や学習スタイルに対応できていないとの認識が広がり、教育の柔軟性が求められるようになりました。

これにより、個々のニーズに合わせた教育プログラムを提供するフリースクールの需要が高まっています。

また、いじめ問題や学校不適応、精神的な健康問題など、学校生活において困難を抱える生徒が増加していることも、フリースクールへの注目が高まる一因です。

フリースクールはこれらの問題を抱える生徒に対して、一人ひとりに寄り添った教育やサポートを提供し、彼らが自信を持って学び、成長できる環境を整えています

さらに、教育技術の進歩や新しい学習スタイルが教育現場で確立されようとする中で、学習施設としてはフリースクールでありながら、ラボスクールのように革新的な教育実験を行う傾向にあります。

つまり、教育の質を向上させ、効果的な教育方法を探求する過程として、フリースクールが運営されている側面もあるのです。

 

フリースクールの入学条件・資格

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フリースクールへの入学条件や必要な資格は、通常の公立学校や私立学校とは異なります。

フリースクールは基本的に入学試験を行わず、原則として特定の学歴や資格も求められません

学びに対する障壁を低くし、すべての子供たちが学びやすい環境を提供することを目指しているためです。

 

ただし、サポート校*では「中学校卒業見込み者」「通信制高校への在籍がある」など、現在の在籍状況などに制限が設けられている場合があります

※サポート校とは、通信制高校に通う生徒が学習面やメンタル面のサポートを受ける民間施設です。通信制高校と連携して生徒を支援し、学習の指導や学習計画の相談、精神面のケアを行っています。

 

また、​​フリースクールの対象年齢は施設によって異なるので、年齢制限によって入学できないケースがあるので注意しましょう。

例えば、小中学生のみの施設もあれば、高校生や20歳くらいの人まで幅広く受け入れている施設もあり、学校ごとの方針によって規定が異なります。

入学を希望する生徒や保護者は、まずフリースクールとの面談や見学を通じて、学校の方針やカリキュラムを理解し、自身のニーズに合っているかを確認することが一般的です。

面談では、生徒の教育歴、学習の動機、これまでの学びの経験、個人的な興味や問題点などが話し合われ、フリースクール側も生徒がその環境に適しているかを評価します。

フリースクールは開かれた教育の場として、誰もが気軽に入学できる要件を設けており、学び直しを求める若者や学校生活に適応できなかった生徒が再スタートが切れる場となっています。

 

フリースクールのさまざまなタイプ

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フリースクールは運営方針や目的によってさまざまなタイプが存在します。

これは、さまざまなニーズや特徴を持つ生徒に適切に対応するためです。

ここでは、主要な7つの学校のタイプを紹介します。

 

  • 安心できる居場所になるタイプ
  • 学校への復帰を目指すタイプ
  • 専門家によるトレーニングを受けられるタイプ
  • 自宅に訪問してくれるタイプ
  • 共同生活をするタイプ
  • 通信制高校やサポート校が運営しているタイプ
  • 独自の教育方針を持つタイプ

 

それぞれの学校は指導カリキュラムや所属している生徒のタイプも異なるので、お子さんに合った学校に通うのが良いでしょう。

 

安心できる居場所になるタイプ

安心できる居場所になるタイプのフリースクールは、生徒が安心して自分自身を表現できる環境を提供することに重点を置いています。

学校でのいじめや適応障害、家庭内の問題など、さまざまな理由から通常の学校生活に馴染めない生徒たちにとって、学校復帰を前提とせず、心の拠り所となる場所を作ることが主な目標です。

 

こうしたフリースクールでは、カウンセリングや個別チャット、グループ活動やイベントなどを通じて、生徒たちが自己肯定感を高め、他者との良好な関係を築けるようサポートします。

また、生徒たちが日常生活において直面する可能性のある問題に対処する方法を学べるよう、ライフスキルの指導にも力を入れています。

重点的に学ぶ内容は学校によって異なるので、実際にスクールを訪れてみたり、資料を集めてみたりして、複数校比較するのが良いでしょう。

 

学校への復帰を目指すタイプ

学校への復帰を目指すタイプのフリースクールは、不登校や学校離れを経験した生徒が再び学校生活に適応できるようなサポートを提供することに特化しています。

このタイプのフリースクールでは、学生一人ひとりの心理的、教育的ニーズに寄り添い、個別の支援計画を立てることが一般的です。

 

教育カリキュラムは、生徒が従来の学校環境にスムーズに再適応できるよう、基礎学力の向上に重点を置きつつ、必要に応じて心理的なケアや進路指導も組み込まれます。

勉強の遅れが気になる場合は、時間割が決まっていたり、専門科目を教えてくれる先生がいたりする、学習指導に特に力を入れているフリースクールがおすすめです。

最近では、学校に通えない理由があるものの勉強を頑張りたいという子供たちのために、学習サポートを中心としたオンラインのフリースクールも増えています。

 

さらに、フリースクールのスタッフやカウンセラー、ボランティアの方々は、生徒が学校に復帰する過程で直面する可能性のある不安やストレスに対して、定期的なカウンセリングやカジュアルな雑談などを通じて対応します。

これにより、生徒は徐々に学校生活のリズムや社会性を取り戻し、教室での集団生活にふたたび馴染むための自信と能力を育くむことが可能です。

いわば、フリースクールが学校との橋渡しとなる役割を果たします。

 

専門家によるトレーニングを受けられるタイプ

専門家によるトレーニングを受けられるタイプのフリースクールは、特定のスキルや職業に関連した実践的な教育を提供することに焦点を当てています。

生徒が特定の分野で専門的な知識やスキルを身につけられるようにすることが主な目的です。

例えばコンピュータプログラミング、芸術、手工芸、または料理など、多岐にわたる領域が対象となります。

 

フリースクールの中でも、学習障害/限局性学習症(LD/SLD:Learning Disorder/Specific Learning Disorder)や発達障害(アスペルガー症候群)のある子供達が通うことが多い形態です。

また、医療機関と連携しているスクールでは、障害だけでなく、病気や疾患を抱える子供でも安心して通学できる環境が整っています。

 

教育プログラムは、その分野で実績のある専門家が直接指導にあたることが多く、理論だけでなく実践的な経験を通じて学ぶことができます。

生徒は実際の職場環境やプロジェクトに近い形で学習するため、即戦力としてのスキルを養うことが可能です。

また、このタイプのフリースクールでは、生徒が将来的に職業につくための準備をするとともに、卒業後の就職や独立を目指してサポートが行われます

子供の特性を活かし、将来に向けて積極的にスキルを磨き、専門分野で成功するための基盤を築くことが、専門家によるトレーニングを受けられるタイプのフリースクールの特徴です。

 

自宅に訪問してくれるタイプ

自宅に訪問してくれるタイプのフリースクールは、通常の学校環境に出席できない、またはそうした環境が合わない生徒のために、家庭教師のように家庭に直接教育サービスを提供します。

重い健康問題、心理的障害、あるいは極端な社会的不安が原因で学校に通えない生徒に特に有効なアプローチです。

 

このタイプのフリースクールでは、専門の先生が定期的に生徒の自宅を訪問し、個別指導を行います。

教育カリキュラムは生徒の学習ニーズや興味、進度に合わせてカスタマイズされ、学習の目標を達成するために一対一でサポートします。

そのため、生徒は安心して学習を続けることができ、勉強の遅れを取り戻し、自己肯定感もあわせて育成することができます。

 

さらに、自宅に訪問してくれるタイプのフリースクールは、ご家族の方と密接に協力することも特徴の一つです。

家庭環境が教育プロセスの一部となるため、学校側が家族と連携して生徒の学習計画を調整し、家庭での学習環境を最適化します。

これにより、家庭全体が教育のサポートに参加し、生徒の成長と発達をともに支えることができます。

 

共同生活をするタイプ​​

共同生活をするタイプのフリースクールは、生徒たちが一緒に生活しながら学びます。

主に、社会性の向上、自立心の育成、および集団での協力学習を促進することが目的です。

生徒は日々の生活の中で互いに協力し、共有スペースの管理、食事の準備、清掃などの日常的な活動を通じて責任感や協調性を学びます

 

このタイプのフリースクールでは、集団生活を通して人間関係のスキルを高めるカリキュラムが組まれていることが多く、コミュニケーション能力の向上に重点を置いていることが多いです。

また、個々の生徒が社会の一員として自立するためのスキルを身につけるために、自己管理能力を強化するようなプログラムが設けられている場合もあります。

 

共同生活のフリースクールは、特に社会からの孤立感を感じている若者や、家庭環境が不安定で支援が必要な子供たちにとって、新たな家族のような存在となり得ます。

 

通信制高校やサポート校が運営しているタイプ

通信制高校やサポート校が運営しているタイプのフリースクールは、正規の学校教育を提供しつつ、フリースクール特有のサポートと柔軟性を兼ね備えています。

通常の学校環境が合わない生徒や、特別な学習ニーズを持つ生徒に対して、よりパーソナライズされた教育プログラムを提供することが主な目的です。

 

通信制高校のフリースクールでは、オンラインや郵送での教材提供を通じて、自宅学習を主体としながらも、定期的なスクーリングやサポートクラスが提供されます。

生徒は自分のペースで学習を進めつつ、必要に応じて対面での指導や同年代との交流の場を持つことができます。

 

一方、サポート校は、入学資格として「通信制高校在籍者」「中学卒業見込者」などを設けていることが多いです。 

そのため、生徒のほとんどは中学3年生〜高校生です。

サポート校が運営するフリースクールでは、通信制高校の学習をサポートするために、より多くの対面授業や集団での活動が組み込まれています。

特に学習面でのフォローが必要な生徒や、社交性の向上、自信を付けたい生徒に適しており、教育的なサポートだけでなく、心理的なサポートも積極的に行います

 

そのため、高校卒業資格の取得を目指しながらも、従来の教育システムにフィットしない生徒に特におすすめです。

 

独自の教育方針を持つタイプ

独自の教育方針を持つタイプのフリースクールは、一般的な教育システムの枠組みから離れ、特有の教育理念や方法を採用しています。

従来の学校教育とは異なるアプローチを用いることで、生徒一人ひとりの興味や才能を引き出し、自己実現をサポートします。

 

例えば、あるフリースクールはアートベースの学習を中心に置き、創造力と表現力を育成するカリキュラムが特徴です。

また、実社会で役立つスキルを重視するフリースクールもあり、起業家精神やデジタルリテラシー、国際的な視野を育成するカリキュラムを提供しています。

 

これらのフリースクールは、教育の柔軟性を活かし、社会の変化や新たな教育ニーズに応じた独自のプログラムを展開しています。

生徒たちはただ知識を学ぶだけでなく、自分自身の価値観や将来の目標に基づいた学びを深めることができ、個々のポテンシャルを最大限に発揮するためのサポートを受けることが可能です。

 

まとめ:フリースクールとはなにか?

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本記事では、フリースクールの基本情報から、さまざまなタイプのフリースクールについて解説しました。

フリースクールは、従来の教育システムに適合しない、あるいは教育へ特別なニーズを持つ生徒たちに対して、柔軟で多様な教育機会を提供するために設計されています。

そのため、記事内でも紹介したように、フリースクールごとに異なる教育的アプローチを採用しています。

フリースクールは、生徒たちが自分たちのペースで学び、社会的、感情的、知的なスキルを同時に育てる場です。

多様な学習ニーズに対応し、一人ひとりの生徒が自分自身の可能性を最大限に引き出せるのを支援するために、とても重要な役割を果たしています。

従来の伝統的な学校のスタイルに合わなかったというお子さんでも、自分に合うスクールがきっと見つけられるので、ぜひ選択肢の一つとして頭に置いてみてください。

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